詳細調査

コンクリート内部の配筋状況を把握するために振動ドリルを用い、はつり調査を行います。鉄筋の種類、径、かぶり厚の情報を得ることができます。
事前に鉄筋探査を実施し、平面的なコンクリート内の配筋状況を把握し、鉄筋の交差部を中心にコンクリートをはつり取ります。
結果から得られた情報は、コンクリート構造物の補修設計、復元設計等に利用されます。

コア法、ドリル法を用いて、1％フェノールフタレイン溶液を適用し、コンクリート構造物の中性化深さを測定します。1％フェノールフタレイン溶液はおよそpH8～10で赤紫色に発色します。
コンクリートは強いアルカリ性を示していますが、大気中の二酸化酸素がコンクリート内に侵入し、pH値を低下させます。pH値が10以下に低下すると不動態被膜が破壊され劣化因子(水、空気)の影響を受け、腐食による鉄筋の膨張を引き起こし、コンクリート構造物の破壊につながります。
測定結果は、補修方法、補修範囲の選定、コンクリートの現状把握に用いられます。

コア法、ドリル法を用いて、コンクリート表面から1層2㎝ずつの試料を採取し、各層のコンクリートに含まれる塩化物含有量の測定を行います。
コンクリートの塩害には、海水の飛沫、凍結防止剤の影響による飛来塩分と、コンクリート材料に含まれる内在塩分とがあります。コンクリート内の腐食限界塩化物量は限界値を超えると不動態被膜が破壊され、劣化因子(水、空気)の影響を受け、腐食による鉄筋の膨張を引き起こし、コンクリート構造物の破壊につながります。
測定結果は、補修方法、補修範囲の選定、コンクリートの現状把握に用いられます。

リバウンドハンマー試験機を用い、硬化コンクリートに打撃を加え、得られた反発度から推定圧縮強度を算出します。コア法による圧縮強度試験に比べ、コンクリート構造物への影響がなく、測定後速やかに結果がでます。
コンクリート打設後の品質管理、既存のコンクリート構造物の補修設計、復元設計等に利用されます。

コンクリートコアドリルを用い、コア削孔を行います。採取したコンクリートコアを用いて室内試験により、圧縮強度試験を行います。
既存のコンクリート構造物の補修設計、復元設計等に利用されます。

コンクリートコアドリルを用い、コア削孔を行います。採取したコンクリートコアを用いて室内試験によりASR試験を行います。
アルカリ骨材反応(ASR)は、コンクリート内のアルカリ成分と反応性骨材が化学反応を起こし、発生したアルカリシリカゲルによる膨張、コンクリートのひび割れを引き起こし、コンクリートを破壊します。

試験方法は、促進膨張試験(カナダ法、デンマーク法)、実態顕微鏡観察、偏光顕微鏡観察、走査顕微鏡観察等を実施します。
測定結果は、補修方法、補修範囲の選定、コンクリートの現状把握に用いられます。